メンズエステ界の闇将軍

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いやなことは、その日のうちに忘れろ。
自分でどうにもならんのにクヨクヨするのは阿呆だ。

時の首相、田中角栄の名言である。


日本の高度経済成長期末期を引っ張った豪快且つやり手な首相である。
意外なことに総理大臣としての在籍期間はわずか2年だったそうだ。

巨額の政治資金を駆使して政界を支配していた彼の姿は、金に物を言わせてメンエス嬢に貢ぎまくるおっさんと、少しだけ重なるものがある気すらする。

そんな彼だからであろうか。
残した名言の中には、
メンズエステでの立ち回りに役立つものが存在したのだ。

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仕事帰りにムラムラし過ぎて行ったメンエスにて、失敗した。パネマジだ。
しかも、愛嬌がない。
シャワーまで手を繋いで連れて行ってくれない。
シャワーのお湯を出しておいてくれない。

とにかく密着が少ない、施術がイヤらしくない。なにより愛嬌がない。

いわゆる地雷と呼ばれるメンエス嬢だったのである。メンズエステに限らず、風俗でも存在する、いわゆるハズレを引いてしまったのだ。
あー、後悔したわぁ!金返せぇ!

…なんてみみっちい想いを巡らせていた時、
日本が豊かだった時代の首相・田中角栄が許可物件の外に幻となって現れた。

そして、俺に語りかけるのだ。


「いやなことは、その日のうちに忘れろ。
自分でどうにもならんのにクヨクヨするのは阿呆だ。」

田中角栄に慰められた俺はスキップで帰宅する。

翌日、別のメンエスに行く。
そして、今日もまた、
出迎えられた女性の顔が、
プロフ画像と大きく異なるのであった…

心なしか、田中眞紀子似だった。

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政治家としてのイメージが強い田中角栄であるが、
彼は元々新潟県の農村出身で、生家は農家であり、歴代首相の中では珍しく政治家系ではない。
政治家になる前には建設業を行なっていた人物である。

そういった要因もあってか、
総理になる前に打ち出した「列島改造論」の中で、様々な地方都市においての新幹線開通を実施させる計画を進めていた。
即ち、日本全体の発展の為に地方都市の発展も重要視した人物なのだ。

今やメンズエステ店は、新幹線の停まる駅ほぼ全てに1店舗はある時代となった。
つまり、それなりに大きい都市であればメンズエステがあるということになる。

首都圏から地方出張した人ないしは地方から首都圏へ出張した人、両方がそれぞれのメンズエステに行くなんてことが日常となった時代が到来したのである。

逆算していくと、
日本の近代化は無論、
メンズエステがここまでの産業になったのには、彼の功績によるものが大きいと言えるのではなかろうか。

田中角栄は、目白の闇将軍だけでなく、
メンズエステ界の闇将軍と言えなくもないだろう。

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